フルーティーな日本酒 醸す森

苗場酒造は、1907年創業。

日本有数の豪雪地帯である新潟県中魚沼郡津南町で、古くから高品質で愛される日本酒を醸してきた地酒蔵です。

地域の方々に寄り添ってきた歴史を大切にしながらも、様々な人の思いが重なり、この度、新しい銘柄のお酒造りを始めることとなりました。

「さわやかな吟醸香があり、お米の甘みと旨味が凝縮され、飲み飽きしない日本酒を目指したい」

洗米・麹・仕込・上槽のほとんどを手作業とし、とにかく繊細に、優しく、手間とコストをかけてつくった、こだわりの逸品。

日本酒が好きな方にも苦手な方にも喜んでいただける、濃厚な甘みと旨味。

口に含んだ後にかけぬけるのは、酵母が作り出す爽快な微炭酸。

小さな地酒蔵が、大きな夢と情熱をかけて挑む、新しくて、フルーティーな日本酒」。

一段仕込み

通常日本酒は、仕込みタンクに酒母を立て、添・仲・留と蒸米・麹・水を3回に分けて加え、アルコール発酵を行う、いわゆる「3段仕込み」で造ります。

その方が、ある程度の品質を保ちながら大量生産できコストが下がるからです。それに対し、その作業を1回目の添だけで行うのが「1段仕込み(添仕込み)」です。

糖がアルコールに分解される途中の非常に若い段階で搾るため、14度程の低アルコールで、初期に出る芳醇な吟醸香とお米の甘味を残したまま、フレッシュで豊潤なお酒になります。

また、通常の日本酒の造りよりもお米が多く必要でコストが上がること、難しく繊細な造りのため一度に少量しか造ることができないことも、1段仕込みの特徴です。

しかし、この1段仕込みによって生まれる甘みと酸味、そして吟醸香は、発酵食品である日本酒の、ある意味原点といえる味です。

これが「醸す森」独特のフルーティーな味わいを生み出します。

生原酒

フレッシュなお酒を提供するために、火入れも割り水もしない、生原酒にもこだわりました。

酵母の働きを止める火入れをすれば、若干とはいえフレッシュさがなくなり、アルコール度数を加水調整する割り水を行えば、せっかく贅沢に作った旨味を損ねてしまいます。

特に、火入れを行わない生酒は酵母が生きているため、詰めた後も瓶の中で熟成を続けます。

日が経つにつれて楽しめる複雑な味の変化も、発酵食品である日本酒元来の魅力のひとつです。

袋搾り

上槽は、圧搾機で搾るのではなく、袋搾りで行うことにしました。

圧搾機より時間も手間もかかりますが、優しく搾り出すことで雑味を最小限に抑え、ヤブタ香という独特な香りも防ぎます。

そこから生まれた酒粕は、搾り切らなかったお米の甘みと吟醸香を残し、まるで「食べる甘酒・調味料」。

蔵元や杜氏も「こんな酒粕、食べたことがない」と絶賛するほどです。

コンセプト

「醸す森」とは、「酒の宿 玉城屋」が経営する、十日町市松之山黒倉にある ホテルの名前。

森の深い緑に囲まれたこのホテルのコンセプトは、

「あなたを醸す」

「お米と麹や酵母が出会ってお酒が生まれるように、人やお酒や風土と出会ってあなたの中になにかが生まれる場所でありたい。」
そんな思いからこの名前をつけたそうです。

『「醸す森」という日本酒とお客様の出会いで、日本酒に新しい思いやイメージを持ってほしい』

蔵元の目指すところが元々同じこともあり、ホテルの名前がそのままお酒の名前となりました。

醸す森 純米吟醸

 

醸す森 純米大吟醸